話題の「××円の壁」に便乗したワケでなく、日本動画協会が今月13日に出した「アニメ産業レポート2024」によると、23年のアニメ産業市場は前年の2兆9277億円から14.3%増の3兆3465億円となり、17年に2兆円台に到達してから6年で(レポートは「7年」と書いてますが)3兆円台に突入しました。過去最高を更新し、増加額・伸び率とも過去最高。このままフタケタ成長を続けたら来年25年の市場は4兆円の壁を超えます。おそろしい!
本欄で毎年この時期にレポートの読み解きをしてますが、昨年のタイトルは「アニメ市場は10年で倍! レポートの値段も倍!」。景気のいい話が続きます(レポートの値段は高いままですが)。「今後も成長が見込めそう。懸念は人件費高騰と人材不足で、これを、各スタジオが数年前から力を入れてる人材育成によってどれだけ緩和できるかが今後のカギ」と昨年書いた状況は変わらず。新たな材料としては、今年6月に発表された「新たなクールジャパン戦略」でアニメを含むコンテンツ産業が基幹産業と位置づけられたこと(つまり格上げ)。アゲて行こうぜ!
- アニメ市場は10年で倍! レポートの値段も倍!
「アニメ産業市場」とは「ユーザーが支払った金額を推定した広義のアニメ市場」で、23年の内訳は額の多い順から「海外(海外における放送・上映・ビデオ・配信・商品などの合算)」1兆7222億円(前年比118%)、「商品化(アニメ関連商品)」7008億円(同105%)、「遊興(アニメ作品を利用したパチンコ・パチスロ台)」3370億円(同113%)、「配信」2501億円(同151%)、「ライブ(ステージイベントのほか展示施設やカフェなど含む)」1081億円(同111%)、「テレビ」973億円(同103%)、「映画」681億円(同87%)、「ビデオ」362億円(同94%)、「音楽(音楽CDや音楽配信)」267億円(同97%)。
上記の「海外」以外を全部足…